労働問題97 精神疾患を発症した社員について私傷病に関する休職制度を適用せず、直ちに普通解雇してはいけないでしょうか。
私傷病に関する休職制度があるにもかかわらず、精神疾患を発症したため債務の本旨に従った労務提供ができないことを理由としていきなり普通解雇するのは、休職させても回復の見込みが客観的に乏しいといった内容の専門医の診断又は意見があるような場合でない限り、解雇権を濫用したものとして解雇が無効(労契法16条)と判断されるリスクが高いものと思われますので、お勧めできません。
弁護士法人四谷麹町法律事務所
代表弁護士 藤田 進太郎